田我流「VIBE」の元ネタ・同ネタ
OMSB「LASTBBOYOMSB」に続く、胸熱のバック・イン・ザ・デイズもの。田我流自身が手がけた90’sフレイバー漂うビートにまぶされたホーンのサンプルがお馴染みのアレだったのでやってみます。
田我流「VIBE」
- アーティスト名:田我流
- 曲名:「Vibe feat. Miles Word & Sheef The 3rd, 丸, DJ Bunta」
- プロデューサー:Falcon a.k.a. Never Ending One Loop(田我流の変名)
- リリース年:2022年
元ネタ:Kool & The Gang「N.T.」
- アーティスト名:Kool & The Gang
- 曲名:「N.T.」
- リリース年:1971年
Public Enemy、N.W.A.、Kool G Rap、Main Source、Pete Rock、Nas 等々、幾多のヒップホップクラシックに使われてきた超定番ネタ。この曲にはドラムブレイクもあるのですが、ライブ盤の為にそれほど鳴りがよくありません。しかし、そのドラムブレイクをQ-Tip「Breath and Stop」にてJ Dillaが物凄い鳴りに変貌させており、RhymesterのDJ JinとMummy-Dは「N.T.のドラムをあんなにデカい音で鳴らせる奴がいるのか!」と驚いたそうです。
同ネタ:Kool G Rap & DJ Polo「Truly Yours」
- アーティスト名:Kool G Rap & DJ Polo
- 曲名:「Truly Yours」
- プロデューサー:Marley Marl
- リリース年:1989年
田我流のあのホーンを聞いて一番に思い出すのはこの曲ではないでしょうか。最近のヒップホップビートを聴き慣れている人は「何だこの陳腐なビートは」と思うかもしれませんが、このゆるさが分かるとヒップホップがもっと楽しくなってくるんですよね〜。ちなみにこの曲には「Truly Yours 98」というリメイクもあります。マーリー・マールと関係が深いピート・ロックだから許された企画ですね。
同ネタ:Bas Blasta「The Rhythm feat. Godfather Don, Juju, Lord Finesse, Fat Joe」
- アーティスト名:Bas Blasta
- 曲名:「The Rhythm feat. Godfather Don, Juju, Lord Finesse, Fat Joe」
- プロデューサー:The Groove Merchantz
- リリース年:1994年
同ネタ曲が山ほどあるので何を紹介するか迷いましたが、今の気分でこれを紹介。アルバム『The Mouth That Roared』がお蔵入りとなって消えたラッパー、Bas Blastaが残した強力なメンツのマイクリレー。フックの部分で「N.T.」のホーンが鳴っていますね。お蔵入りアルバム、発掘リリースしてくれ〜!!!(超恥ずかしながらバス・ブラスタが黒人ではなかったことを初めて知りました…)
呂布カルマ / MARIA / Red Eye / 漢 a.k.a. GAMI「SPECIAL CYPHER」の元ネタ・同ネタ
呂布カルマ / MARIA / Red Eye / 漢 a.k.a. GAMI「SPECIAL CYPHER」
YouTubeにアップされた『第17回高校生ラップ選手権』の審査員4名によるスペシャルサイファー。この動画のために用意されたオリジナルのビートではなく、ここ数年でバトルビートの定番と化したあのビートを使っています。それがこちら。
元ネタ:KAN a.k.a. GAMI「紫煙 feat. MAKI the MAGIC」
- アーティスト名:KAN a.k.a. GAMI
- 曲名:「紫煙 feat. MAKI the MAGIC」
- プロデューサー:MAKI the MAGIC
- リリース年:2005年
バトルブームによってグッと評価が上がったこの曲。私は元々この曲が好きでバトルで流行る前からDJでよくかけていたのですが、フロア全体が盛り上がるというよりラップ好きのヘッズが上がってくれる曲という印象でした。すっかり人気が出て、DJで使い倒した傷だらけのアナログ盤もそこそこの値段で買い手が見つかるほどになりました。そんな「紫煙」の元ネタがこちら。
元ネタ:David Newman「Symphonette」
- アーティスト名:David Newman
- 曲名:「Symphonette」
- リリース年:1972年
印象的なフルートのフレーズもそうですが、イントロ部分も「紫煙」でサンプリングされています。BPMも近いのでDJの時にセットで使えます。この曲をサンプリングした同ネタ曲がこちら。
同ネタ:Souls of Mischief「What a Way to Go Out」
- アーティスト名:Souls of Mischief
- 曲名:「What a Way to Go Out」
- プロデューサー:Domino
- リリース年:1993年
「93 ‘Til Infinity」でお馴染みのアルバムに収録された曲。フックであのフルートの音色が聞こえてきます。「93 ‘Til…」のメローな印象が強いですが、アルバムにはこんな埃っぽいドープな曲も収録されているんです。
「紫煙」の元ネタは既に有名なので、今回は「紫煙」に使われたもう一つの元ネタを紹介します。
元ネタ:Donald Byrd「Places & Spaces」
- アーティスト名:Donald Byrd
- 曲名:「Places & Spaces」
- リリース年:1975年
「紫煙」のイントロからループに入る直前の声ネタですね。このDonald Byrdも数多くのヒップホップ・プロデューサーにサンプリングされたアーティストです。この曲をサンプリングした同ネタ曲と言えばこちら。
同ネタ:Pete Rock & C.L. Smooth「All the Places」
- アーティスト名:Pete Rock & C.L. Smooth
- 曲名:「All the Places」
- プロデューサー:Pete Rock
- リリース年:1994年
絶対に押さえておかないといけない90年代ヒップホップクラシック。知らなかった人には「紫煙のあの声ネタと一緒だ!」と興奮してもらえるかと。
OMSB「LASTBBOYOMSB」の元ネタ・同ネタ
フックで「BBOY、ヒップホップの話をしようぜ!」なんて言われたら、やらないわけにはいかないでしょ!
OMSB「LASTBBOYOMSB」
- アーティスト名:OMSB
- 曲名:「LASTBBOYOMSB」
- プロデューサー:不明
- リリース年:2022年
OMSBがヒップホップ遍歴を語る一曲。多数のレジェンダリーアーティストの名前が登場するリリックに合わせて、それらのアーティストにまつわる楽曲がタイミングよくビート上に飛び出してくる最高なトラック。インストでも味わってみたいものです。
この曲の元ネタはこちら。
元ネタ:Cal Tjader「Never My Love」
- アーティスト名:Cal Tjader
- 曲名:「Never My Love」
- リリース年:1968年
Cal Tjaderはピートロックなど多数のプロデューサーにサンプリングされたアーティスト。知らなかった人は要チェックです。
90年代ヒップホップ好きなら簡単にこの元ネタまでたどり着けたはず。なぜならこの同ネタ曲があるから。
同ネタ:Grand Puba「I Like It (I Wanna Be Where You Are)」
- アーティスト名:Grand Puba
- 曲名:「I Like It (I Wanna Be Where You Are)」
- プロデューサー:Mark Sparks
- リリース年:1995年
90年代ヒップホップクラシックの一つ。個人的にこの曲は「Buckwild Remix」推しだったのですが、OMSBの影響でこちらのオリジナルも好きになってきました。
Grand Pubaの印象が強すぎて敬遠されるのか、ネタの使いやすさに対して同ネタ曲は少ないのですが、R&Bなら遠慮なくやれるということなのかこんな同ネタもあります。
同ネタ:Mary J. Blige「All My Love」
- アーティスト名:Mary J. Blige
- 曲名:「All My Love」
- プロデューサー:The Natural
- リリース年:2003年
ちょっと待てよ… これは1992年にGrand Puba「Check It Out」で共演した間柄であるメアリー・J・ブライジだからこそ許されたネタ使いなのかも。やはり簡単には手を出せない元ネタなのかもしれない。
同ネタ:Rashed「I Thought About Leaving Her」
- アーティスト名:Rashed
- 曲名:「I Thought About Leaving Her」
- プロデューサー:Rashed
- リリース年:2015年
「さすがに2015年だし、もうプーバに黙ってこのネタ使っていいよね?」ということかと思いきや、なんと2番の出だしでプーバのリリック引用… もはやプーバの許可なしには誰もこのネタには手を出せない。
同ネタ:Ghost McGrady「Parks & Shit」
- アーティスト名:Ghost McGrady
- 曲名:「Parks & Shit」
- プロデューサー:Ghost McGrady
- リリース年:2018年
「ようやくこのネタが解禁され、誰でも自由に使えるようになりました!」と思いきや、アーティスト名は「Ghost」。プーバによってあの世行きにされています。
これらの事実を踏まえ、もう一度OMSBの曲を聴くとアウトロできちんとプーバの声を使っていました。やはりプーバには誰も逆らえな…
すみません、真面目にやります。それぐらいプーバの印象が強くて、サンプリングしづらいネタになっているということですね。ソウスク「蜂と蝶」のネタを誰も使おうと思わないように。
今回、OMSBがそのネタを使ったのはヒップホップと影響を受けたアーティストに対する「I Like It (I Wanna Be Where You Are)」という気持ちの表れではないでしょうか。ビート、リリック共に最高の一曲を残してくれたOMSBに感謝です。
kiki vivi lily feat. Sweet William「New Day」の元ネタ・同ネタ
90’s Hiphop大好きおじさんの心を掴むネタ使いだったのでやってみます。
kiki vivi lily feat. Sweet William「New Day」
- アーティスト名:kiki vivi lily
- 曲名:「New Day」
- プロデューサー:Sweet William
- リリース年:2021年
この曲で使われているメロディーの元ネタはこちら。
元ネタ:Isaac Hayes「Medley: Ike’s Rap III / Your Love Is So Doggone Good」
- アーティスト名:Isaac Hayes
- 曲名:「Medley: Ike’s Rap III / Your Love Is So Doggone Good」
- リリース年:1971年
サンプリングというよりは弾き直しでしょうか。このネタ使いといえば…
同ネタ:Big Noyd「Usual Suspect (Stretch Armstrong Remix)」
- アーティスト名:Big Noyd
- 曲名:「Usual Suspect (Stretch Armstrong Remix)」
- プロデューサー:Stretch Armstrong
- リリース年:1996年
Sweet WilliamはこのBig Noydのイメージでサンプリングしたのではないか?と思います。それはkiki vivi lily「New Day」にもう一つ、90年代ヒップホップを感じさせるネタ使いがあるから。それが…
元ネタ:Ahmad Jaml「Lament」
- アーティスト名:Ahmad Jamal
- 曲名:「Lament」
- リリース年:1968年
kiki vivi lily「New Day」のアウトロで使われていますね。ヒップホップの元ネタ好きなら絶対に知っているであろうジャズピアニスト、Ahmad Jamalのこの曲はNujabesも過去に使用していますが、それよりもおすすめの曲が…
同ネタ:Brian Green「You Send Me (Jazz Mix)」
- アーティスト名:Brian Green
- 曲名:「You Send Me (Jazz Mix)」
- プロデューサー:Slim Kid 3, L.A. Jay
- リリース年:1996年
ドラマ『ビバリーヒルズ高校白書』に出演していた俳優がリリースしたラップ曲。ポップなお遊び曲かと思いきや、ビートをPharcydeのメンバーが手掛けており極上の仕上がりです。
Rhymester「フラッシュバック、夏。」の元ネタ・同ネタ
ランダム再生で流れてきたライムスターの懐かしい曲。同ネタで広がりそうだったのでやってみます。
Rhymester「フラッシュバック、夏。」元ネタ
- アーティスト名:Rhymester
- 曲名:「フラッシュバック、夏。」
- プロデューサー:DJ Mitsu The Beats
- リリース年:2011年
その元ネタがこちら。
元ネタ:Roy Ayers Ubiquity「Everybody Loves the Sunshine」
- アーティスト名:Roy Ayers Ubiquity
- 曲名:「Everybody Loves the Sunshine」
- リリース年:1976年
90年代からサンプリングされまくっている大ネタ。
Mummy-Dのヴァース冒頭「誰もが好きなサンシャイン 思い出すあの長い長い長い長い」の部分の歌い方とそこで流れる効果音はこの曲からのサンプリングです。元は「My Life, my Life, my Life, my Life, 」という歌詞ですね。
同ネタ曲はたくさんありますが、比較的新しいものを厳選して紹介します。
同ネタ:Joey Bada$$「Shine」
- アーティスト名:Joey Bada$$
- 曲名:「Shine」
- プロデューサー:Statik Selektah
- リリース年:2020年
使い倒された大ネタを少し速めのBPMで前のめりに使いながらも、柔らかい鳴りのドラムを選んでバランスをとり、メロウなグルーヴを出しています!お見事!
同ネタ:Larry June「Watering My Plants」
- アーティスト名:Larry June
- 曲名:「Watering My Plants」
- プロデューサー:Julian G. Avila
- リリース年:2020年
こちらも元ネタを大胆に使っていますが、シンセの音色を重ねて違った表情を見せていますね!
同ネタ:Dreezy「Ready」
- アーティスト名:Dreezy
- 曲名:「Ready」
- プロデューサー:Fayo & Chill
- リリース年:2016年
これはやばい!!!薄く残したネタ感を隠し味に、ドロっと美しい中毒性のあるビート。知らない同ネタ曲を探しながら記事を書くのですが、今回の一番の収穫でした。
Soul Scream「TOu-KYOu 2021 feat. Rhymester, Zeebra, K-Dub Shine & DJ Oasis」の元ネタ・同ネタ
Soul Screamが1997年にリリースした楽曲「TOu-KYOu」のリメイクとなる楽曲。Mummy-D、宇多丸、Zeebra、K Dub Shineがそれぞれヴァースをキック、DJ Jin、DJ Oasisがスクラッチにて参加。Rhymsterの「口から出まかせ」(1995年)以来、27年振りの集結が実現しました。楽曲のアレンジとミックスで、今最も勢いに乗っていると言っても過言ではないプロデューサーのKMも参加しています。
Soul Scream「TOu-KYOu 2021 feat. Rhymester, Zeebra, K-Dub Shine & DJ Oasis」
- アーティスト名:Soul Scream
- 曲名:「TOu-KYOu 2021 feat. Rhymester, Zeebra, K-Dub Shine & DJ Oasis」
- プロデューサー:Mr. Beats a.k.a. DJ Celory
- リリース年:2022年
その元ネタがこちら。
元ネタ①:Champaign「I’m On Fire」
- アーティスト名:Champaign
- 曲名:「I’m On Fire」
- リリース年:1981年
今回のリメイクは原曲「TOu-KYOu」のビートをそのまま使っていましたね。
同ネタ使いだとこんな曲があります。
同ネタ:Potna Deuce「Cool Thang」
- アーティスト名:Ponta Deuce
- 曲名:「Cool Thang」
- プロデューサー:Jonny Z, Baby Bash
- リリース年:1994年
シンセピーヒャラG-Funkアルバムのメロウ曲。BPMも近いのでDJは「TOu-KYOu」とセットでかけれそうです。
なんとプロデュースのBaby Bashは「Suga Suga」の人と同一人物!
元ネタ②:Rhymester「口から出まかせ」
- アーティスト名:Rhymester
- 曲名:「口から出まかせ」
- プロデューサー:Mr. Drunk, Zeebra
- リリース年:1995年
「TOu-KYOu 2021」Mummy-Dヴァースの冒頭、“口から出まかせ 出るに任せてきた” というリリックに合わせて一瞬だけ顔を出すのがこのビート。冒頭のあの怪しいループの元ネタは解明されていないようですね。
元ネタ:Roy Ayers and Wayne Henderson「Step Into Our Life」
Roy Ayers and Wayne Henderson / Step Into Our Life [Youtube]
- アーティスト名:Roy Ayers and Wayne Henderson
- 曲名:「Step Into Our Life」
- リリース年:1978年
「口から出まかせ」の大トリ、マミーDのヴァースで使われているのがこの曲。同ネタ使いでおすすめの曲を2つ紹介します。
同ネタ:Capone-N-Noreaga「Capone Bone」
- アーティスト名:Capone -N- Noreaga
- 曲名:「Capone Bone」
- プロデューサー:Marley Marl
- リリース年:1997年
元ネタのダークなエッセンスのみを抽出した極悪ビート。アナログがプロモオンリーなのもいいですね。
同ネタ:Top Quality「Magnum Opus」
- アーティスト名:Top Quality
- 曲名:「Magnum Opus」
- プロデューサー:Kievan Mack
- リリース年:1994年
こちらは元ネタのキャッチーなエッセンスを抽出した明るいビートに仕上がっています。曲の中盤以降にトリッキーなビート展開になるのでDJで使う時は要注意。
元ネタ:Soul Scream「ひと夜のバカンス」
「TOu-KYOu 2021」Mummy-Dヴァースの冒頭
“シーンの水(すい)も甘いも噛みわけてきた” というリリックに合わせて一瞬だけ顔を出すのが、
1997年リリース、Soul Screamのシングル「ひと夜のバカンス」です。
フックの“恋の水(すい)も甘いも” というリリックをマミーDは引用したのですね。
↑の元ネタ:Ray Barretto「Pastime Paradise」
1981年リリース、Ray Barrettoのアルバム『La Cuna』収録の「Pastime Paradise」です。
Stevie Wonderの同名曲カバーですね。
Stevie Wonderのバージョンは、Coolio「Gangsta’s Paradise」にサンプリングされました。
こうして巡り巡っていくのがサンプリングの面白さですね。
元ネタ:Soul Scream「蜂と蝶」
「TOu-KYOu 2021」Mummy-Dヴァースの冒頭
“蝶のように舞い 蜂のように刺した” というリリックに合わせて一瞬だけ顔を出すのが、
1999年リリース、Soul Screamのアルバム『The Positive Gravity 〜案とヒント〜』収録の「蜂と蝶」です。
3小節連続でソウルスクリームの代表曲をリリックに織り込んだわけですね。憎い演出です。
↑の元ネタ:Paul Parrish「The Painter (Who Lives In The Cellar)」
1968年リリース、Paul Parrishのアルバム『The Forest Of My Mind』収録の「The Painter (Who Lives In The Cellar)」です。
ダウンロード販売はありませんが、CDはありました。
この曲の同ネタ使いは日本語ラップには永遠に出てこないでしょう。
探してみましたが国内にも同ネタ曲はありませんでした。
FREEZ「NO FAMOUS」元ネタ・同ネタ
FREEZ「NO FAMOUS」
RAMB CAMP・El-NINO・ILL SLANG BLOW’KWERなどの伝説的なグループで圧倒的な存在感を放ってきた福岡のMC「FREEZ」
ソロとしても精力的に活動を重ねてきた彼が、2022年にリリースする16曲入りのアルバム『NO FAMOUS』
プロデューサーに、dj honda・Olive Oil・BAKU・NARISK・KOYANMUSIC・DJ MOTORA・符和・DJ GQ・Quidam Beatz・mots・LILZAM・TOMORROW・RINK・SHAKAMURAを、
客演に、KEMUI・SILENT KILLA JOINT・KAKKY・BOOTY・LafLifeを迎え、
本人も「過去最高の出来。全16曲。何周も聴ける。」と豪語する、最高のHIP HOPアルバム。
そのアルバムに収録される、dj hondaがビートを手がけた表題曲「NO FAMOUS」の元ネタがこちら。
元ネタ:大橋純子「キャシーの噂」
1976年リリース、大橋純子のアルバム『PAPER MOON』収録の「キャシーの噂」です。
大橋純子のレコードはサンプリングに使えそうな曲が必ず入っているのでビートメイカーにはおすすめ。
「キャシーの噂」は歌詞が面白いのでDJでかけても絶対盛り上がります。
FREEZ「階段」元ネタ・同ネタ
FREEZ「階段」
BAKUがビートを手がけた、FREEZ「階段」の元ネタがこちら。
元ネタ:Marian McPartland「Melancholy Mood」
1983年リリース、Marian McPartland が Marian McPartland 名義でリリースしたアルバム『Personal Choice』収録の「Melancholy Mood」
揺らめくピアノの旋律にサンプリングされたフレーズが隠れています。
同ネタ:Miilkbone「Keep It Real」
1995年リリース、アメリカのラッパー Miilkboneのアルバム『Da’ Miilkrate』収録の「Keep It Real」も同ネタです。
哀愁漂うピアノループに Nas「Life’s A Bitch feat. AZ」の声ネタを使った人気曲。
オリジナルを凌ぐ凄まじい完成度のプロモオンリーリミックスが存在することがこの曲の価値をさらに高めています。
FREEZ「VERY SPECIAL」元ネタ・同ネタ
FREEZ「VERY SPECIAL」
DJ GQがビートを手がけた、FREEZ「VERY SPECIAL」の元ネタがこちら。
元ネタ:Debra Laws「Very Special」
1981年リリース、Debra Laws のアルバム『Very Special』収録の「Very Special」
この元ネタ自体がとっても良い曲。
個人的にはクラブイベントの終盤に聴きたい1曲です。
同ネタ:Jennifer Lopez「All I Have feat. LL Cool J」
2002年リリース、Jennifer Lopezのアルバム『This Is Me … Then』収録の「All I Have feat. LL Cool J」も同ネタです。
そろそろ2000年代R&B再評価が本格的に始まりそうですが、この曲なんかは今まさにちょうどいい具合ではないでしょうか。